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『タイミングの社会学: ディテールを書くエスノグラフィー 』石岡丈昇 (BOOK)

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調査対象の生活空間や作業現場へ入り込み、長期間行動を共にすることで行動様式や潜在的な価値観を記録、分析する研究手法、エスノグラフィー。 本書は、マニラの貧困地区に暮らす人々と生活を共にした著者が、データの裏にある貧困地区の日常をドキュメントし、貧困が持つ本質的な恐怖や、構造的暴力によって自らの生活を立て直す機会=タイミングを奪われた人々の暮らしの実像を炙り出す、社会学研究のあり方、向き合い方を再定義する一冊です。 電気を止められてしまった、マニラの貧困地区に暮らすボクサー一家が、隣家から盗電して付けたテレビの薄明かりで、息を潜めて一夜を過ごすシーンなど、現地に入り込み生活を共にした著者ならではのリアルな描写により、わたしたちの暮らしとも地続きなマニラの貧困地区の日常が目の前に浮かび上がってきます。 平均所得、犯罪率、就学率といった”データ”や、”ドラマ性のある劇的なエピソード”にばかり注目することで見落とされがちな、”貧困地区に生きる人々の今日の暮らし”を記録する、世界の見方が変わるフィールドワークの名著です。オススメです! 【メーカインフォ】 【紀伊國屋じんぶん大賞2024 第2位!】 フィールドワークが世界の見方を変える―― 舞台は、マニラの貧困地区。突然試合が中止だと告げられるボクサー、自宅が急に目の前で破壊されるスラム街の住人、常に主人の顔色を窺う家事労働者……。何が起こるかわからない明日を待ち、絶えざる今を生きのびるとはどういうことか。かれらが生きる時間のディテールをともに目撃し、ともに書くための理論と思想。 [目次] はしがき 序章 暗がりの部屋 1 暗がりの部屋から 2 エスノグラフィー 3 認識の生産――時間的・対位的・転覆的であること 4 貧困と構造的暴力 5 制約下での社会学的想像力 6 本書の構成 第1章 不確実な減量――待機するボクサー 1 ボクサーにとっての試合決定 2 生理学的身体 3 予定が白紙になる 4 不確実性 5 待機することを止める 第2章 共同生活——ボクシング・キャンプについて 1 ボクシング・キャンプ 2 訓練の論理/シェルターの論理 3 自由時間という練習時間 4 平凡教育と非凡教育 第3章 対象化された貧困 1 〈ボクシングと貧困〉から〈ボクシングの中の貧困へ〉 2 フィリピンのボクシング 3 対象化された貧困とその動員 4 ボクシング・キャンプの作動原理 第4章 レジリエンス 1 概念へ 2 貧困の時間 3 タイミングの崩壊と回復 4 ポストコロニアル都市 5 争点としてのレジリエンス 6 「あるもの」からの思考 第5章 解釈労働 1 顔色 2 想像力の偏曲構造 3 文化資本論の陥穽 4 解釈労働と感情労働 5 強いられた観察 6 ディテールとフィールドノート 第6章 立ち退きの時計 1 未実行 2 国有地の失地回復 3 法の運用 4 官僚制と待機 5 立ち退きの時計が変化させる日常 6 風景が変わる 7 習慣と住まい 第7章 時間─空間の伸縮 1 道路封鎖 2 時間─空間の圧縮 3 バイクタクシーと政治運動 4 空間の争い 第8章 根こぎ――フィールドノートから 1 強制撤去の一週間 2 「送られた」先──再居住地での生活の開始 3 壊れる世界 第9章 疲弊 1 身体疲労/肉体疲労 2 待機する再居住地 3 疲弊を思考すること 第10章 癖――不可量領域の記述 1 不可量領域の記述 2 癖から考える 3 癖の改造 4 癖を書く 5 癖の自覚化/欺瞞化 終章 抑圧の時計 1 時間的予見 2 抑圧の時計——どうなるのか/どうするのか 3 人生を目撃する あとがき 参考文献 人名索引 [著者]石岡丈昇(いしおか・とものり) 1977年岡山市生まれ。専門は社会学/身体文化論。筑波大学大学院人間総合科学研究科博士課程単位取得退学。北海道大学大学院教育学研究院准教授を経て、現在日本大学文理学部社会学科教授。単著に『ローカルボクサーと貧困世界——マニラのボクシングジムにみる身体文化』(世界思想社、第12回日本社会学会奨励賞)がある。共著に、『質的社会調査の方法――他者の合理性の理解社会学』(岸政彦・丸山里美と共著、有斐閣)、『生活史論集』(岸政彦編、ナカニシヤ出版)などがある。

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